2種類の自動売買 (システムトレード)
FXのトレードスタイルを大別すると、手動トレードによる裁量トレードと自動売買によるシステムトレードがあります。
自動売買とは、その名の通り、売買をパソコンに任せる運用スタイルです。
自動売買には、「プログラム型」と「リピート型」があります。
ここででは、リピート系自動売買FX会社が提供しているリピート型自動売買について紹介していきます。
リピート系FX会社の連続注文とは?
FXの連続注文とは、基本的には複数のIFD(イフダン)注文が、連続で何度も繰り返し行われる仕組みのことです。
IFD(イフダン)注文とは、新規注文が約定すると自動的に決済注文が発注される仕組みで、新規注文と決済注文を同時に出すことができます。
例;1ドル=119円で買うという新規注文を出すと同時に、1ドル=121円になったら売るという決済注文が出せます。
連続注文の原理は、このIFD(イフダン)注文の通常は、新規注文と決済注文がそれぞれ一度約定してしまえばそれで終わりとなってしまいますが、これを何度も何度も繰り返すようにしたことです。
FX初心者はループイフダンから始めよう
リピート系自動売買は、アイネット証券の「ループイフダン」、FXブロードネットの「トラッキングトレード」、外為オンラインの「iサイクル注文」、マネースクウェア・ジャパンの「トラリピ」、インヴァスト証券の「トライオートFX」とあり、上図の通り「ループイフダン」が、FX初心者向けとなっています。
その為か?アイネット証券の「「ループイフダン」は、「ひまわり証券」採用品、GogoJungle(ゴゴジャン)の「ひまわり証券×川崎ドルえもんタイアップキャンペーン」、「ひまわり証券×カニトレーダータイアップキャンペーン」と、複数の商品があります。
FX初心者には、ループイフダンは、選ぶだけですぐに始められるシンプルさが受けています。
- トラッキングトレードやiサイクル注文となると、自分である程度設定しないといけません。
- トラリピなら、値幅まで全て決めないと開始できません。
FXの知識がある程度ないと厳しいですし、パソコンが苦手な方にもハードルが高いです。
しかし、FXに慣れると、自分ならではの設定がしたくなって、カスタマイズ性はほとんどないループイフダンより他のリピート系を選びたくなります。
- 注文の設置間隔を自由に決めたい:「トラッキングトレード」「iサイクル注文」
- 注文の設置間隔+値幅まで全て決めたい :「トラリピ」
もっと複雑な注文の仕組みを構築するため、「トライオートFX」を選ぶケースもあります。
そして、究極的なカスタマイズなら、MT4のEAです。
資産運用方法は、裁量トレードとは全く違う
ループイフダンなら、ボタンを押せばすぐに運用開始できるので、誰でも儲かるというイメージで始める人もいますが、そこまで甘くありません。
ミラートレーダーのような、選んだらあとは放置するタイプの自動売買とも違います。
リピート系FXのように連続注文するFXは、資金管理が一番大切です。
「ここまで下がったら、○○円マイナスになる」のような事です。
この資金管理が出来ていないと、安定した運用はできませんし、レンジを読んでも生かせません。
別な言い方をすると、「今この時点から、一直線に相場が逆行したら、どれくらいのマイナスになるかを、事前に把握している。」ことです。
そういう意味では、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析が導く相場観のようなものは、かえって邪魔になるかもしれません。
短期的には、今から上がるか、下かるかといった相場の予測は難しいからこそ、相場の上下を考えないで資金管理を重点的に行う、リピート系の存在理由があるともいえます。
あとは、含み損がある状態が当たり前という認識も必須です。
例えば50万円で始めたら、10万円くらいの含み損があるのは普通です。
このあたりは、裁量トレードとは全く違う考え方です。
数円下がったくらいで、大騒ぎしてはいけません。
FX連続注文のメリットとデメリット
メリット
注文内容に沿って24時間自動でトレードしてくれることから、相場を見続ける必要がなく時間的制約を受けにくくなることや、利食い・損切りにおける心理的な負担もほぼなくすことができます。
デメリット
リピート型は、相場を出来るだけ大きなレンジと解釈し、その範囲内を価格が行き来する限り、利益が蓄積されていく運用スタイルです。
そのため、可能な限り損切りされない設定で開始することが大切です。
沢山の注文を什掛けることから、含み損を抱えやすく短期的には結果が出にくいといった面もあります。
ですから、連続注文のFXトレードは、じっくりゆっくり運用するということを心がけて利用しましょう。
プログラム型とは?
プログラム型は、その名の通り世界中に何万種類もある自動売買のプログラムを、投資家自身が選択して運用するスタイルとなります。
ポイントとなるのは、適切なプログラムの入れ替えです。
どのプログラムにも、相場の得手、不得手があるため、適切なマネージメントが必要です。
最近ではインヴァスト証券のシストレ24が、プログラムの入れ替えを自動化したフルオートという機能をリリース。
この分野を一歩リードしています。
「プログラム型」と「リピート型」の違いの一覧表
2種類の自動売買を比較
プログラム型 | 比較項目 | リピート型 |
---|---|---|
投資家が売買プログラムを選び運用。
ミラートレーダーのように、あらかじめ用意されているものの中から選択するタイプと、MT4に代表される、使いたいプログラム(EA)をセットアップするタイプがあります。 |
概要 | 外為オンライン「iサイクル注文」などが有り、一定の値幅間隔ごとにイフダン注文をあらかじめ相場に仕掛けておくタイプです。
イフダン注文は決済後に再設定されるため、値動きが発生するたびに利益確定が繰り返されます。 |
世界中のプロが開発した、売買のプログラムを自由に選択できて、ほとんどのプログラムには損切り機能があるため、比較的少ない資金でも参入が可能です。
どちらかと言えばトレンド相場で真価を発揮します。 |
メリット | 売買のロジックが明らかなので、なぜポジションを持ったか、なぜ勝ったかがはっきり分かります。
レンジ相場に強く、一度の設定で長期間に渡って利益を得続ける運用が実現可能です。 |
プログラムの中身が明らかにされていないことがほとんどなので、勝因と敗因は不明です。
相場とプログラムの相性を考慮した入れ替えが必須。
MT4の場合は、プログラム(EA)購入が必要なケースも。 |
デメリット | 売買戦略は投資家が決定するので、長期的な相場観と安全重視の資金管理テクニックは必須。
また、実質的に損切りをしない運用が前提になるため、豊富な資金が求められます |
など | 提供FX会社 |
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